睡眠障害 


第7回目は睡眠障害です。    
 
☆はじめに
  睡眠は私達の生命を維持するために大切なもので、眠れないことは身体的にも精神的にもつらい事です。現代社会では睡眠に満足感が得られず、不眠にも悩んでいる人が日本人の5人に1人以上いるといわれています。
 
1.睡眠の役割
  (1)睡眠の仕組み
      私達が毎日眠くなるのは2つの仕組みがあるからです。
             
①疲れると眠くなる ・・・ 脳や体が疲れると睡眠物質が蓄積される。
②夜になると眠くなる ・・・ 脳の中に体内時計があり、それが生活リズムを作っている。
 
     (2)睡眠の役割と不眠の影響
 役
 
  
  ・ 体と脳を休め、疲れを回復させる。
  ・ 脳にたまった情報を整理し、固定する。
  ・ 睡眠中に分泌される成長ホルモンが怪我の修復や成長を促す。
  ・ ストレスを発散する。
 
睡眠が不足すると・・・
    ・ 体力が低下する。
    ・ 自律神経、ホルモン調整が乱れて免疫力が低下する。
    ・ 気持ちが暗くなり、消極的になる。
    ・ 片頭痛、倦怠感、食欲不振等、体の不調が現われる。
    ・ 注意力、判断力が低下してミスを起こしやすくなり、作業能力が低下する。さらに、事故の発生率が高まる。
 
2.不眠症の分類
  睡眠障害は原因によって大きく6つに分類されます。
  原     因
①機会性不眠   ・正常者にも見られ、急性のストレス状況(不安、恐怖、ストレス、ショック、不慣れな環境、時差等)に遭遇した時に生じる。
②不眠症
 (精神生理性不眠) 
    ・ストレスがなくなった後でも、また眠れなくなるのではないかという不安からなる。
③老人性不眠   高齢者は体や脳が必要とする睡眠時間が少なくなり、浅い睡眠が多くなる。
④精神疾患に伴う不眠    ・統合失調症、躁病、うつ病、神経症に伴うもの。
⑤神経、身体疾患、薬物アレルギーに
よる不眠
   ・身体の痛み、皮膚のかゆみ、前立腺肥大等による夜間頻尿からくる不眠
慢性疾患の治療で服用している薬の副作用による不眠
アルコール依存性による不眠
⑥特殊な型
   ・睡眠時無呼吸性不眠症候群(いびき、呼吸停止、口中の過眠)
むずむず脚症候群(下肢にむずむずとほてったような感覚)
周期性四肢運動障害(睡眠中の下肢の不随意運動)
概日リズム睡眠障害(睡眠をとる時間帯がずれている)
 
 
  ④、⑤、⑥の睡眠障害が疑われる時は、それぞれの専門医の診察が必要です。
  まず、かかりつけの医師に相談しましょう。
 
  また、不眠はその症状で4つに分類されます。
  特     徴
①入眠障害 入眠に30分以上の期間がかかり、寝つきが悪い。
②中途覚醒 夜中に何度も目が覚め、それ以降寝つきにくい。
③早期覚醒 早期に目が覚めてそれ以降寝つけない。
④熟眠覚醒 睡眠時間は十分だが眠りは浅く、ぐっすり眠った満足感がない。
 

 
3.不眠の改善のポイント
  不眠の症状が続く時には、まず、生活習慣を見直し、以下のことを試してみましょう。
  内     容
①規則正しい生活
毎日大体同じような時間に起床、就寝、食事、仕事(運動)し、 積極的に太陽の光を浴びる。
昼寝は30分以内に。
②遅寝、早起き 眠くなってから床につく。(長時間床についていてもかえってそれがストレスになり眠れなくなる。)
③寝る前のカフェイン、たばこ、アルコールはやめる
コーヒー、紅茶、緑茶などに含まれるカフェインには覚醒作用、利尿作用があるため、寝る3~4時間前は避ける。
たばこに含まれるニコチンは覚醒作用があるので寝る前には 吸わない。
寝酒は睡眠を浅くする。
④夕食の時間、量を工夫する
寝る時に空腹でも、食べてすぐでも眠りにくい。
夕食は寝る3時間程前に終わらせる。
⑤心と体をリラックスさせる
ぬるめのお湯にゆったりと入浴する。
寝室の証明、温度、寝具を工夫する。
アロマテラピー、読書、音楽を利用する。
 
 
 
4.睡眠薬について
  不眠の治療では、病気による二次性睡眠障害(2の原因・分類④、⑤、⑥)を除外し、生活改善後1週間に3日以上1ヶ月を超えて不眠が続く場合、医師の診断で睡眠薬を使います。
   (1)睡眠薬の種類
       薬剤と作用時間で以下のように分類されます。

内     容 特     徴 作用型 作用時間 治 療
ベンゾジアゼピン系及びその類似物    安全性が高く不眠症の第一選択薬 
   年齢を問わず広く使用 
   自然睡眠に近い睡眠
超短時間 2~4時間 入眠障害
短時間 4~10時間 入眠障害
中  間 10~30時間 中途覚醒
熟眠障害
長時間 50~100時間 中途覚醒
熟眠障害
バルビツール酸系
   ベンゾジアゼピン系が登場するまでの睡眠薬主流
   依存、耐性を生じやすい
   大量服用で生命の危険
   現在はあまり使用されない
     
非バルビツール酸系
   安全性はバルビツール酸系
   ベンゾジアゼピ系の中間
   現在はあまり使用されな
   薬の依存性、耐性を生じやすい
     
 
   (2)使用上の注意
      [1]副作用
①持ち越し効果   効果が翌日まで続き、日中眠気、ふらつき等がおこる。
②記憶障害   服用してから寝つくまでの間や翌朝の記憶がない。
③筋肉の弛緩    筋肉の緊張をほぐす作用があるため、ふらつき、転倒の危険あり。
④反跳性不眠   急に中止した時に発現する。依存の原因になるため注意
    
   [2]その他注意点
①服用後すぐに床につく。(服用後起きていると、副作用を招きやすい)
②アルコールと絶対に併用しない。(特に記憶障害が起こりやすい)
③他の病気の薬との相互作用に注意する。(飲み合わせによって、作用が増強されたり、阻害されたりするので、必ず医師に確認)
④自己判断で量を増減しない。(必ず医師と相談の上、増減する)
 
 
   (3)市販の睡眠薬
市販の睡眠薬には
     ①生薬、漢方製剤のもの
    ②抗ヒスタミン薬があります。長期間使用すると副作用が出やすくなるため、一時的な使用に限るべきです。
特に②は、かぜ薬や鼻炎用薬にも使用されているため、重複に注意しましょう。
  
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