アナフィラキシーとは?
アナフィラキシーの症状とは?
アナフィラキシーを起こすと全身にさまざまな症状が現れます。
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自覚症状 |
他覚症状 |
全身症状 |
不安感、無力感 |
冷汗 |
循環器症状 |
動悸、胸が苦しくなる |
血圧低下、脈拍が弱くなる、チアノーゼ |
呼吸器症状 |
喉や胸がしめつけられる
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呼吸音がゼーゼー、ヒューヒューとなる |
消化器症状 |
吐き気、腹痛、口の中に異和感を感じる |
嘔吐、下痢、糞便・尿失禁 |
粘膜・皮膚症状 |
かゆみ |
皮膚が白あるいは赤くなる、じん麻疹、まぶたの腫れ、口の中の腫れ |
神経症状 |
くちびるのしびれ感、手足のしびれ感 |
けいれん、意識障害 |
さらに、症状が急激に変化し、場合によっては、初めの症状があらわれてから数分後に、「アナフィラキシー・ショック」とよばれる、血圧が低下し意識障害などのショック症状を引き起こし、生命を脅かす危険な状態になってしまうこともあるため十分な注意が必要です。
身の回りの人がアナフィラキシーを起こした時は迅速な対応が求められます。
① 第一発見者は人を集め、役割分担をします。(例:教員を呼ぶ役、記録役、薬を準備する役、救急要請役)第一発見者は施設代表者が来るまでリーダーを代行し、その場を離れないで下さい。救急要請役の人はすぐ救急車を呼びます。
② 5分以内に緊急性を判断します。
「意識がもうろうとする」、「息苦しい」、「強いお腹の痛み(又は吐き続ける)」のいずれかの症状が見られれば緊急性高いと判断します。
③ 緊急性が高い場合は直ちにエピペンを使用します。
緊急性が高くない場合、内服薬(抗アレルギー薬)を使用します。その後も5分毎に症状を観察、記録する。緊急性の高さに関わらず、必ず安静にしてください。急に立ち上がらせると血圧が下がり、ショック死することもあり大変危険です。
治療薬の特徴
どれもアレルギーの症状を止める効果がありますが、薬のタイプによって効き目が現れるまでの時間が大きく異なります。
エピペン |
5分以内に効果が現れ、20分程度持続する |
抗ヒスタミン薬、気管支拡張薬 |
30~60分程度で効果が現れ、数時間効果が持続する |
ステロイド |
効果発現まで数時間かかる |
エピペン使用上の注意
エピペンは、アナフィラキシーがあらわれたときに使用し、医療機関で治療を受けるまでの補助治療剤です。アナフィラキシーを根本から治療することはできませんが、エピペンを正しく使用することができれば危険な状態を回避できます。次のポイントに注意して正しく使用しましょう。
Ø グーで握って下さい(グーで握れば上下逆さでも針刺しの危険が無い)
Ø ももの外側に打ちます。内ももに比べて血流が多く、効果が現れやすくなります
Ø 打った後はよく揉んで下さい。
Ø 緊急時は服の上から注射することもできます
救急要請時の伝え方
救急要請時は状況を簡潔に伝える必要があります。しかし、実際には焦ってしまい上手く伝えられないことが多いと思います。そこで以下のポイントに気を付けて伝えるようにしましょう。
ü 救急であること
ü 場所
ü アレルギー症状が起きていること