繊維筋痛症

線維筋痛症は、全身に激しい痛みが繰り返し起きる病気です。日本では推定200万人いると言われていて、特に3060代の女性によく見られます。認知度が低く理解不足のため、適切な医療を受けられない方や、痛みの苦しさを周囲にわかってもらえず苦しんでいる方も少なくありません。

 原因はまだよくわかっていませんが、有力な説として、脳が痛みの信号を感じる機能に障害が起きていると考えられています。脳には痛みの信号を伝える機能(アクセル)と信号を抑える機能(ブレーキ)が備わっていますが、何らかの原因でこの機能に「誤作動」が生じ、ブレーキが効かない状態もしくはアクセルを踏み過ぎた状態になると、通常では痛みを感じない程度の弱い刺激でも痛みを感じるようになります。このように、脳機能の誤作動が痛みの原因であるため、線維筋痛症では痛みやこわばりなどの症状が見られる部位を検査しても、異常は見られません。

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症状

主な症状としては、慢性的な全身の激しい痛みや特定の部位に感じる圧痛が現れます。また、それ以外にも随伴症状として、目や口の渇き、体のこわばり、手足のしびれ、全身の倦怠感や疲労、睡眠障害、抑うつ、頭痛、めまい、ふらつき、過敏性胃腸症状など様々な症状が現れます。

 

原因

 原因はまだ明らかになっていませんが、過労、けが、病気、事故、手術、妊娠、出産などの肉体的ストレスと、人間関係、仕事、介護、離婚などの心理的ストレスが要因だと考えられています。

 

その他の特徴

 線維筋痛症は、厚生労働省が実施した疫学調査において、約200万人の患者がいると推定されています。性別に見ると、男性よりも女性に多く、年齢では3060歳に多いとされています。

 

診断

 全身に18箇所の圧痛点があり、4kgの力(押す指の爪が白くなる程度)で押し11箇所以上痛く、また広範囲の痛みが3ヶ月続いていることが条件となります。11箇所以上でなくても専門医の判断で線維筋痛症と診断されることもあります。また、痛み以外の症状として、疲労感や起床時の不快感、物忘れの増加、睡眠障害などを調べて、圧痛点の評価と併せて総合的に診断されます。

 

治療

薬物治療を中心に進めるものの、薬物治療だけでは限界があるため、非薬物治療として、認知行動療法や運動療法を組み合わせるべきと唱えられている。

 

薬物治療

  神経障害性疼痛治療薬(プレガバリン)…痛み信号の伝達物質の放出を抑えることで痛みをやわらげる効果があるといわれています(痛み信号のアクセル系を抑制)。3つのどのカテゴリーでも推奨されている。

  抗うつ薬(デュロキセチン)…脳内の神経伝達物質を増加させることで痛み信号の伝達を抑制すると考えられています(痛み信号に対しブレーキを効かす)。

③抗けいれん薬…筋肉の激しい緊張を抑えます。

④漢方薬…抑肝散で不安症状及び睡眠障害の改善、痛み軽減できたという研究結果もあります。

また、女性に多い病気であるため、ホルモンバランスを整える漢方薬が有用な場合があります。

 

非薬物療法

  ①適度な休憩をとる…筋肉に過度の負担をかけないようにして、無理をしないことが大切です。

不眠で症状が悪化すると言われているので、睡眠はしっかりとるようにしましょう。

  ②有酸素運動…散歩やラジオ体操、その他にも体重を軽減できる水中歩行など、体に無理をかけ

過ぎない運動がお勧めです。体に酸素を取り入れながら行う有酸素運動がお勧めです。

  ③ストレスの解消…線維筋痛症の患者さんはストレスを感じやすいと言われています。痛みや病気

に対する過度な不安が悪循環に繋がりかねません。入浴、ストレッチなどでリラックスをするように

しましょう。

 

このように、痛みだけではなく心理的なストレスによっても悪循環に陥る病気です。不安な気持ちを

一人で抱えずに、専門の医師に相談しましょう。


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