頭痛の種類

 

 

頭痛に様々な種類があり、一般的に3つの種類に大別することができます。

まず1つ目の頭痛は、冷たいものを食べた時、二日酔いの時に起こる症状のような日常的によく起こる頭痛。
2つ目の頭痛は、今まで経験したことのないような突然の激しい頭痛、発熱・手足の痺れ、吐き気・嘔吐を伴う
頭痛ことを言います。そして最後に、定期的に繰り返し起こる頭痛は「慢性頭痛」と呼ばれます。いわゆる
「頭痛持ち」のことです。この慢性頭痛には「片頭痛」「緊張型頭痛」「群発頭痛」の3種類があります。
 

●「片頭痛」

 

別ページを参照してください。 主な体のトラブル 片頭痛

 

●「群発頭痛 

 

群発頭痛は、ある一定の期間、毎日のように明け方のほぼ決まった時間に起こる激しい痛みが特徴で、
その起こり方が群発地震に似ているためにこのように呼ばれます。
 

群発頭痛の症状は、片側の目の奥に出現する激しい痛みで、「キリでえぐられるような痛み」と表現される
ような激しいものです。激しい痛みは1〜2時間続き、その後自然に治まります。しかし、主に睡眠中に起こる
激しい痛みのため、眠ること自体を恐怖に感じている方も少なくありません。

さらに痛みと同側で涙が出たり、目の充血、まぶたの垂れ下がりや腫れ、鼻水・鼻づまりなどの症状をしば
しば伴います。片頭痛が女性に多いのと対照的に、群発頭痛は20〜30歳代の男性に多いことも特徴です。
 

原因は解明されていませんが、「頭部の血管が拡張して痛みが生じる」という説が一般的に考えられて
います。群発頭痛の痛みの発作は、一旦起こり始めると、1〜2ヵ月間毎日、頭痛発作が続きます(群発期)。
このような痛みの発作は1〜2ヵ月過ぎると、まったくなくなりますが(寛解期)、通常は半年から2〜3年後に
同じような痛みが起こります。
 

急性期(発作期)治療は、トリプタンの自己注射・注射剤や酸素吸入などを行います
通常の鎮痛薬は群発頭痛の発作にはほとんど効果がありません。 

対処法

予防薬の使用

群発期はほぼ毎日同じ時間に発作が起こり、痛みが非常に強いことから、予防薬(医師の処方が必要)
を使用します。ただし発作を起こりにくくすることはできても、完全に防ぐことはできません。

発作時の応急対策

発作が起こりそうになったら、窓を開け、深呼吸を繰り返すとよいでしょう。鎮痛薬はほとんど効果がない
といわれています。我慢できない場合は病院での酸素吸入が有効なことがあります。

群発頭痛の注意点

発作危険時の入浴

長時間の入浴は血管を拡張させるために、発作が起こりやすくなります。発作が起こる群発期には、
長く湯船につかることは控え、短時間の入浴か、シャワーで済ませるようにしましょう。

発症時は禁酒

群発期は、飲酒で頭痛が誘発されますので、この期間は禁酒をしましょう。群発期が終了すれば、
飲酒をしても大丈夫です。

血管を拡張する薬を服用している場合

ニトログリセリン(狭心症の治療薬)のような血管を拡張する薬も頭痛を誘発します。このような薬を飲む
必要のある人は、医師と相談してみてください。

発作に備えて

群発頭痛の多くは夜中に起こります。そろそろ頭痛がくるだろうという時には、服用する薬を決まった
場所に置いておくと、夜中に痛みで目が覚めたときにすぐに服用することができます。

●「緊張型頭痛

 

無理な姿勢を長時間続けたときのような肉体的ストレスや、仕事上の悩みのような精神的ストレスによって
起こる頭痛です。どの年齢層にもみられます。このタイプの頭痛は、午後になって疲れてくると痛みが強くなる
傾向があります。
 



 頭の周りを何かで締めつけられるような鈍い痛みが続く

 肩こりから頭痛へ広がっていく

 目の疲れ、だるさ、めまいといった症状を伴うことが多い など

 

長時間におよぶデスクワークや車の運転などによる身体的ストレスや、仕事上のトラブル、対人関係、不安
といった精神的ストレスなどによって誘発されます。
 

対処法

●くすり
解熱鎮痛薬・抗炎症薬

 解熱鎮痛薬・抗炎症薬は痛みの原因を根本から取り除くわけではなく、いわば対症療法薬です。筋肉の
痛みなどには有効ですが、短期間の使用に留めます。精神的ストレスからくる頭痛には、効果はありません。
解熱鎮痛薬や抗炎症薬は薬局で購入できることから、安易に服用される傾向がありますが、連続して用い
ると、やがて薬に頼り過ぎるようになってしまいます。飲む回数や量が増えすぎないように、慎重に用いる
ようにしてください。


筋弛緩薬

 筋弛緩薬は硬くなった筋肉をときほぐします。

抗不安薬・抗うつ薬

 不安や悩みなどによる精神的なストレスが頭痛の誘因になっていることが明らかな場合、抗不安薬や
抗うつ薬が用いられるケースもみられます。抗不安薬には不安感やイライラ感をやわらげたり、筋肉の緊張
をほぐす作用、抗うつ薬には、頭痛の発生に関わる脳内神経伝達物質(セロトニン)のはたらきを正常化
したり、憂うつ感や不安感を緩和する作用があり、いずれも精神的な緊張をやわらげる効果があります。
 

予防 

予防するためには、日頃から心身のストレスを上手に解消することが大切です。仕事や勉強で長時間、
机の前に座りっぱなしのことが多い人は、こまめに休憩をとって気分転換をはかり、ときどき背すじを伸ばす
などして、筋肉をほぐすように努めましょう。1日の締めくくりに、ゆっくりと
お風呂につかったり、首や肩を
マッサージ
するのも効果的です。ウォーキングやストレッチといった軽い運動を習慣化し、ゆったり、
のんびりした時間をもつことが何よりの予防法であり、治療法でもあります。


 また、頭痛が起こってしまってからでも、鎮痛薬を飲む前に、まず適度に体を動かして筋肉をほぐしたり、
マッサージや入浴によって血行を促すようにしましょう。

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