室温や気温が高い中での作業や運動により、体内の水分や塩分(ナトリウム)などのバランスが崩れ、体温の調節機能が働かなくなり、体温上昇、めまい、体がだるい、ひどいときにはけいれんや意識の異常など、様々な症状をおこす病気です。
人間の体は、体温調節をするとき皮膚の表面から熱を放出します。さらに、汗をかいてその汗が蒸発するときに熱を奪い体温を保とうとします。しかし、気温と湿度が体温より高くなると、この機能が正常に働かず熱が体内にこもり大量の汗をかいてどんどん体温が上昇してしまいます。熱中症は体力の衰えた高齢者に多く、屋外に限らず室内でもおこります。症状はめまい、頭痛、吐き気、痛みを伴う筋肉の痙攣など。室内に一人でいるときはこまめに様子を見てあげましょう。
熱中症予防のポイント
○ 部屋の温度をこまめにチェック !
(普段過ごす部屋には温度計を置くことをお奨めします)
○室温28℃を超えないように、エアコンや扇風機を
上手に使いましょう !
○のどが渇いたと感じたら必ず水分補給 !
○のどが渇かなくてもこまめに水分補給 !
○外出の際は体をしめつけない涼しい服装で、日よけ対策も!
○無理をせず、適度に休憩を !
○日頃から栄養バランスの良い食事と体力づくりを !
熱中症予防対策
体調を整える・・・寝不足や風邪で体調が悪いときは、無理せず日中の外出はひかえる。
服装・・・風通しのよい服を着て、必ず帽子を着用。
水分補給・・・のどが渇いた、と感じたときはすでに体内は水分不足になっている状態。
定期的に水分補給を。また、汗と一緒に塩分が失われるため0.1%程度の塩水または、
スポーツドリンクを摂取。最近では経口保水液が市販されています。
経口保水液
糖質(ブドウ糖)と電解質(ナトリウムイオンなど)の配合割合が一定の比率をもった飲みもの。
小腸で水分と電解質をスムーズに吸収させる働きを持っており、いわば「飲む点滴」です。
医学的な根拠に基づき、医療現場で脱水症の改善に使われています。
熱中症になってしまったら
冷やす・・・涼しい日陰やエアコンの効いた室内に移動する。
また、氷水の袋などで、脇の下・太もものつけねなどを冷やす
服装・・・ボタンやベルトをゆるめておく。
水分補給・・・このときも、塩水やスポーツドリンク、経口保水液などで水分だけでなく塩分を補給することを忘れずに。
回復後しばらくは安静にし、もし意識がなかったり体温が異常に上がっている場合は急いで病院へ。