魚の目とは



【魚の目】
 


魚の目とは名前の通りに魚の眼球に似ていて、足の裏や指にできるのが特徴です。皮膚の角質の一部が厚くなり、皮膚の深いところにまで進入して、硬い芯を作ります。

魚の目は表皮の角質層が真皮内に向かって増殖し、円形状になっているため、近くで見ると少々気持ち悪い形をしています。

魚の目の正式名は「鶏眼」と言い、コーンと呼ばれることもあります。

男女問わず魚の目はできますが、ハイヒールやサンダルでアスファルトの上を歩いたりする女性の方が、足に余計な負担をかけてしまい、魚の目ができる確率が高いです。
また、魚の目の芯は皮膚よりも深い部分にできるので、芯の部分をしっかりと除去しないと完治しません。

角質化が進んでカチカチに固くなると、自分ではさみや爪きりで削る人がけっこういますが、消毒が不十分なためにバイ菌が入り、足やリンパ節の炎症を起こす人が少なくありません。

中途半端な治療法では表面を削るだけなので、結局は何度も魚の目が再発してしまいます。皮膚を傷つけてしまい、ばい菌で化膿することもありますので、刺激を与えるのは控えましょう。

定期の健康診断では特に異常を指摘されることはありませんが、魚の目は放置すると角質が硬くなり、魚の目の根元が神経に障るようになって、痛みを感じます。

魚の目が悪化した場合は、早めに専門医の適切な指示を受けるようにしましょう。皮膚科に行けば、市販のテーピングよりも治るスピードが速いです。

魚の目の一番の治療法は皮膚科で専門医に診てもらうことです。皮膚科では魚の目の根の深さや大きさを調べ、魚の目の状態から下記のようないくつかの治療法が行われます。

・根が深い場合はレーザーで除去したり、手術をします。

・電波を発生させるサージトロンという機械を使って、温かいナイフでバターを溶かすように魚の目の部分を除去する治療法もあります。

・サリチル酸メチルなどを含む薬を患部に塗って、ゆっくり時間をかけて治す方法もあり、こちらは軽度の魚の目の治療法になります。

・ スピール膏を貼り、角質層がふやけて白く柔らかい状態にしてから、削り取る方法もあります。



皮膚科では魚の目の芯までしっかり除去することができますので、ほとんど再発することがありません。

一般的な治療薬であるスピール膏は薬局でも購入でき、魚の目に3~4日貼ると、いつの間にか取れてしまいます。魚の目の根の深さで効果が異なり、1週間ほど貼りっぱなしにすることもあります。

ただし、深い場所にある芯までは治療しきれない場合が多く、何度も魚の目が再発してしまったり、最終的には病院へ行くというパターンも多いようです。

また、痛みを伴うほどの魚の目では、定期的に皮膚科に通わないとなかなか完治しません。

魚の目は深い部分で炎症を起こしていることがあり、放置し続けると歩きづらく、偏った場所に力が加わるために、骨盤がずれてしまうこともあります。悪化する前の早い段階に皮膚科で治療しましょう。




【原因と予防】



魚の目を発症する大きな原因の1つに足に合わない靴を履くことがあります。

例えば、足の横アーチが低下した状態で歩く、足の内側や外側に過度な体重をかかる、薄いソールのパンプスやサンダル、ミュールを履いて舗装道路を歩くことです。

サイズが合わなかったり、無理して小さめの靴を履き続けてしまうと、足を必要以上に圧迫し、角質が硬くなり、魚の目になりやすいです。

外反母趾などで足に変形があったり、偏平足などで歩き方に癖があり、足の内側や外側に偏った力が加わることも同様に皮膚に負担をかけることになります。

中でも親指や小指部分にできる魚の目は、外反母趾と併発する場合が多いので、特に締め付けるような靴には要注意です。

また、男性より女性の方が魚の目になりやすく、さらに子どもの方が魚の目ができやすい原因は、成長期に問題があります。

足がどんどん大きくなってしまうため、大きさに靴が窮屈になったり、大きくなるからと大きめのサイズの靴を履かせることによって、サイズが合わなくなってしまい、魚の目ができやすくなります。

大人になると靴だけではなく、冷え性などの血行不良も影響してきます。血の巡りが悪いと歩くたびに摩擦が負担となり、魚の目になってしまいます。

歩き方や立つ姿勢も重要で、足の一定の場所にだけ力が加わるような歩き方は改善するようにしましょう。長時間立つ仕事をしている人は、片方の足にだけ体重をかけたりしないように注意します。

普段から薬局などで販売している衝撃を吸収してくれるタイプの中敷を敷いて、足に圧力や余計な負担がかからないようにして保護することも、魚の目の予防には効果的です。

足を保護するために靴下は必ず履くようにし、足の裏が乾燥しないようにクリームでケアすることも大切です。

さらに血行を良くするために、定期的にフットケアやマッサージ、半身浴などをし、日頃から魚やレバー、野菜などを積極的に摂り入れるような食生活を心がけるのも大切です。


魚の目は皮膚の病気と呼ぶほどではありませんが、悪化して神経に触れたり、大きくなって歩行が困難になる場合もあります。見た目も綺麗ではないので、早めの対応が望ましいでしょう。
 

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