C型肝炎の新しい治療法

 
今までは注射剤でしか治療ができず、この注射剤に不適格になった人や、効果がなかった人にも治療が期待できる飲み薬ができました
 

◆C型慢性肝炎とは

C型肝ウイルス(HCV)が肝臓に持続感染し、炎症を起こす肝臓の病気で、肝硬変や肝がんなどに進展する可能性があります。最近の調査で肝がんの原因の約70%がC型慢性肝炎ということが明らかになりました。

 新しく発売された飲み薬は、ウイルスが増殖する時にウイルス自身に必要なタンパク質に直接作用し、ウイルスの増殖を抑え、肝機能を改善する働きがあります。
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◆治療スケジュール

2剤の飲み薬の併用療法を24週間(6か月)、決められた量を継続して服用します。開始時は2剤を必ず同時に服用しなければなりません。これらの薬は食事の影響を受けないので、食前・食後を問わず服用することができます。

 飲み忘れてしまった場合、次に飲む時間が4時間以上空いていたときは、気付いた時点ですぐに1回分を服用します。 2回分を一度に飲んではいけません。

 

◆治療期間・経過観察中に行う検査

治療期間中は、薬の効果や副作用の有無を確認するために、定期的に検査を行います。

・血液学的検査
   血小板・赤血球・白血球・プロトロンビン時間など
・肝機能検査
   AST(GOT)・ALT(GPT)・血中ビリルビン・γ―GTP・総タンパク質・アルブミンなど
・ウイルス学的検査
   HCV RNA(ウイルスの遺伝子のこと)など
 
 

◆治療効果

著効率(HCV RNAが認められなかった人の割合)は84.7%

C型代償性肝硬変の患者における著効率は90.9%
 
 

◆副作用

次のような症状が出た場合はすぐに医師、薬剤師に相談することが必要です。

・肝機能障害
・鼻咽頭炎
・頭痛
・発熱
 これらの副作用が認められた場合は治療を中断します。治療の再開については、医師の判断のもと、慎重に行われます。
 
 なお、動物実験において催奇形性・胎児死亡が確認されています。
・治療期間終了後5週間は避妊してください
・治療期間中に妊娠した場合はすぐに医師に相談を
・妊娠中・授乳中は服用してはいけません
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