機能性ディスペプシアとは



胃の痛みや胃もたれなどのさまざまな症状が慢性的に続いているにもかかわらず、内視鏡検査などを行っても、胃潰瘍・十二指腸潰瘍や胃がんなどのような異常がみつからない病気です。生命にかかわる病気ではありませんが、つらい症状により、患者さんの生活の質を大きく低下させてしまう病気です。日本人の4人に1人は機能性ディスペプシアを持っているという調査結果もあり、決して珍しい病気ではなく、誰もが罹患する可能性のある病気です。


以前は、機能性ディスペプシアの患者さんの多くは「慢性胃炎」や「神経性胃炎」と診断されていました。本来「胃炎」とは、胃の粘膜に炎症が起きている状態を表す言葉です。ところが、胃炎があっても症状があるとは限らず、逆に症状があっても胃炎が認められないことも多々あります。そこで、症状があってもそれを説明できる異常がさまざまな検査でも認められない場合、胃に炎症があるなしにかかわらず「機能性ディスペプシア」と呼ばれるようになりました。
機能性ディスペプシア症状.jpg

代表的な症状は、
「少量の食事ですぐ満腹になる」
「食後、いつまでも胃の中に食べ物が残っているような膨満感がある」
「みぞおちの辺りが痛い」
「胃が焼けるような感じがする」などです。

医療機関を受診し、検査を受けて"異常なし"と言われても、このうち1つでも当てはまり、症状が週に1~2回以上慢性的に続く場合は、機能性ディスペプシアである可能性が高いと考えられます。胃に炎症がないのに症状が現れるのは、胃の働き(機能)に異常が生じているためです。胃の上部が膨らみにくくなったり、蠕動(ぜんどう)運動が悪くなり食べ物が十二指腸へ運ばれるのに時間がかかったりする「胃の働きの異常」のほか、「胃酸過多」「知覚過敏」などが原因と考えられています。

またこうした機能の異常は、ストレスと密接につながりあっていることがわかっています。

症状から定義されている疾患ですので、症状を改善させることが治療目標です。様々の原因が複雑に関与して症状を起こしていると考えられていることら、治療は様々な薬剤の処方が試みられています。


・消化管運動調節薬
・酸分泌抑制薬
・鎮痙薬
・漢方製剤
・抗不安薬
・抗うつ薬


こうした薬剤が時には組み合わせて処方されています。
また、胃の働きは自律神経の影響を受けやすいので、食事・運動・睡眠などの生活習慣を見直すことも欠かせません。胃の辺りにいつも不快感のある人は、諦めずに病気だと認識して消化器内科や内科を受診してみましょう。

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