シェーグレン症候群とは

 

主に中年女性の好発し、涙腺や唾液腺、そのほか全身性の臓器病変も見られる自己免疫性疾患です。少数ですが、小児や高齢者も発症することがあります。シェーグレン症候群は関節リウマチや全身性エリテマトーデスなどの膠原病に合併する二次性シェーグレン症候群とこれらとは関与のない原発性シェーグレン症候群に分類されます。

 

症状

 

目の乾燥(ドライアイ)、口腔乾燥、鼻腔内乾燥の症状が見られ、そのほかに、諸臓器へのリンパ球浸潤や増殖による病変、自己免疫抗体、高γグロブリン血症などによる病変を伴う場合、悪性リンパ腫や原発性マクログロブリン血症を発症した場合があります。約半数は10年以上経っても何の変化もありませんが、残り半数は10年以上経つと何らかの検査値異常や新しい病変がみられます。
 

原因


自己免疫による疾患で、自分の身体の成分に対して免疫反応を起こすことによる疾患で、遺伝的要因、ウイルスなどの環境要因、免疫異常、女性ホルモンの要因が考えられています。これらの4つの要因が複雑に関連し合って発症するものと考えられ、どれか一つの原因で発病するわけではありません。


治療方法


根本的な治療方法は現在確立されてはいませんが、主な症状である乾燥症状を抑える方法が行われています。目の場合では、涙液の分泌や炎症を抑えるために、ステロイド薬含有の点眼薬を使用する方法や、人口涙液の点眼、涙の排出を抑制する外科的な方法もあります。口内乾燥の場合は、唾液分泌促進に酸味のある食品やキシリトールのガム、医薬品としてアネトールトリチオンやブロムヘキシン、人参栄養湯や麦門冬湯などがありますが、唾液腺の腫脹を繰り返す場合は、セビメリンの有用性が高いとされています。また、口腔内噴霧式の人口唾液も利用されています。

日常生活では、食事や運動、睡眠等の規則正しい生活を心がけ、また、校内環境を良好に保つために、刺激の強すぎる食品や香辛料、アルコールや喫煙を避けるようにしなければなりません。

これらは、長期にわたり、合併してくる恐れのある疾患の予防にもつながってきます。

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